<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>叫び声

俺が大学生、妹が高校生の頃

妹は霊感があるのかどうかわからないが
しばしば不思議体験をしていた

ただ持病としててんかんを患っていたので
俺自身が全く霊感がないことから、
内心彼女の脳が与える幻覚にすぎないと思っていた

そんな妹がある晩外で
叫び声のようなものが聞こえると言ってきた

霊感は全くないものの
オカルトネタは大好きだった俺はさっそく食いついて
どれどれと耳を澄ましてみた。

しかしさっぱり聞こえない

なんだただの空耳だったんじゃないかと説得して
PCの前に戻った

するとしばらくしてまた、
ほら聞こえるよ!と

部屋の中じゃ聞こえにくいと、
引き戸を開けて2人してベランダに出る

なるほど確かに聞こえる

それは叫び声というほどヒステリックではないもので、
切迫感は感じられなかった

ただ表現するにはやはり叫び声というしかなく、
そんな声がちょうど近所の夫婦喧嘩のように
くぐもって聞こえる。

叫び声は聞こえては止んで、
それでも定期的に聞こえていた

その時はオカルトネタを期待しつつも
どうせ近所の誰かが叫んでいると思っていた俺たちは
声の出所探してみようということになった。

懐中電灯をもって二人して夜の団地にでる。
(田舎なので一軒家が並ぶタイプの団地です)

声は家の西側の
そう遠くないとこから聞こえるようだったので
そちら側に進む

いまだ定期的に叫び声がしている時点で、
不自然極まりなかったのだが
声がするたびに、
こっちから聞こえたぞ、
とそちら側に進んでいった

そうこうするうちに、
自分の団地を出る距離まで来てしまっていた

いつまでたっても声に近付けないため
不気味な感じは増していたが
妹いわく声は移動してるような気がするとのことである。

確かにそうかもしれないと思った

団地の近くを走る車道を越えるところまできて、
さすがにその車道を越えた先には
小さい墓地があるから止めておこうということになり
引き返すことにした

結局出所がつかめず
残念ながらにとぼとぼ二人であるいていると
突然今までとは違うすぐ近くで叫び声が聞こえた。

音量もでかい

ぎょっとして二人で急いで家まで走り、
玄関を勢いよく開けて駆け込んだ

母親がびっくりしてどこ行ってたのと聞いてきた

家に帰ったら
不思議と叫び声は聞こえなくなっていました

いまだにあれが何だったのかわからないし
あれ以降はそういう出来事はありません

また次の話でお会いしましょう。