<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>死人を占う・跳ぶ女・合コンにて

「死人を占う」

俺の知り合いに、みえる人がいる。

その友人自体も俺からしたら
なんか怪しいやつなんだが、
たまに奇妙な眉唾ものの体験談を聞かせてくれる。

これはその友人が某所で占い師をやっていたときの話。

お前占いなんて出来るのか、と驚いたが、
本人曰く

「簡単。見えたの言うだけ。
あれでお金取るの悪い気がするね」

と、なんか怒られそうなこと
サラッと言ってくれた。

友人はある駅の側で、
小さな机にそれらしい水晶玉置いて、
それらしい格好して、
少しの間だが占い師をやっていたらしい。

水晶玉は通販で買ったとか・・・。

最初のうちは客なんてまったく来なかったそうだが、
見料500円、という比較的安いお値段のためか、
暇つぶしっぽい人がちらほらと来るようになったらしい。

友人「かなりリーズナブルなお値段なはず。
同業者から文句言われそうだけど」

俺「リーズナブル、というかお前、お金取ってやってたのか」

という抗議はスルーされた。

友人「その客の中で、スゴイのが来たんだよ。
目の前に座ってきた時、
あーこれは料金設定失敗したな、と思った」

俺「どうスゴかったんだ?
取り憑かれてたか?」

友人「いや、なんというかな。
ヨレヨレのスーツ着たサラリーマン風の男で、
顔面蒼白で、酔っ払いみたいな足取りで」

俺「なんか重病だな。
占いというより病院紹介してやった方が良さそうな」

友人「そうかもなぁ。
でも、もう死んでたし、
病院は意味なかったろうなぁ」

俺「はぁ!?」

思わず素っ頓狂な声を出してしまった。

どうやら友人は、
死人相手に占いをしたと言う。

本当かどうか怪しい気もしたが、
面白そうなので大人しく話を聞くことにした。

友人「その客が、こんなこと言うんだ。
「占い師さん、俺のこと見てくんねぇか」って。
まったく困ったよ。
だって未来は見れないだろうしさ」

俺「ちょっとしたブラックジョークだよなぁ。
それじゃ、言ってやったのか?
「あなたもう死んでるから、未来ありませんよ」
って・・・」

友人「言おうと思ったが、なんというか、
取りあえず見てみることにした」

俺「見たのか・・・」

友人「まぁね。でも水晶玉見つめてみたけど、
なんにも見えなかった」

俺「そりゃ、通販で買ったものだからじゃ・・・?」

友人「いやいや、普通の人のならアレで大丈夫。
まぁ、簡単な占いレベルなら、
ただのガラス玉でも良いのだろうね」

まぢですか・・・
とか思いながら続きを聞く。

友人「仕方ないからカード使おうと思ったけど、
なんか確実に良くないカードでるって分かったから
止めておいた」

俺「思いっきり死神とか引きそうだな。
よく知らないが」

友人「まぁそんな感じ。
それで、どうしようかな~と水晶玉見ながら考えたさ」

俺「難しい顔しながら水晶玉見ていたわけか。
お客を誤魔化すには良さそうだな」

友人「そこで思いついたのさ。
そうだ、死んだ時のことを思い出させよう、と」

俺「んん?見る方法を思いついたんじゃないのか?」

友人「それもよかったのだけど、
やっぱりちゃんと成仏してくれないとヤバイからさ。
ほら、悪霊とかになったら大変だし」

俺「ただ見る方法が思いつかなかっただけじゃ・・・」

友人「そんなことは、ない。まったくない。疑うな」

どうやら見るのは諦めたようでした。

友人「それで色々質問してみた。
いつからここに居るのか、
ここにどうやって来たのか、
どこに行くつもりなのか、と」

「そうしたら結構簡単に分かったよ。
ここには会社に行く途中に通りかかったらしい。
信号がどうしても渡れない、
急いでいるのに・・・って困った様子だった。
なんとかしてくれと誰かに頼みたいのに、
誰も振り向いてくれない、と」

俺「あの駅の側かぁ・・・
何か事故でもあったのかな?」

友人「後で調べたら、
2ヶ月くらい前に交通事故があって、
通勤途中の男性が死んでる」

俺「なるほど、それか。で、どうしたんだ?」

友人「こう言ったよ。
あの信号を渡る必要はありませんよ、
会社に行く必要もない。
あなたには他に行かなければならない所がある、
って」

「そこの信号機の下に花が置いてあったから、
そこに行って花に触れなさい、
そして自分の名前を声に出して言いなさい、
と言ったよ」

俺「ふーむ、なんかのおまじないか?」

友人「まぁそんなようなものかな。
その花は、その人のために置かれたものだと思ったからさ」

俺「それで無事に?
死んでるのに無事っていうのも変な話か」

友人「うん。信号機の所で、すーっと消えたよ。
ちょっと供養もしておいた」

その後、友人は新しい花を買ってそこに置き、
お祈りしてきたらしい。

友人「いやぁ、ほんと、
慣れない事はするものじゃないね」

俺「あー、まったくだ。
なんで占いなんてやろうと思ったんだ?」

友人「なんか良くない?
美少女占い師、って。
ミステリアスっていうか、
なんというかグッとくるでしょ」

「美」なのかどうかは人の好みだが、
確実に「少女」ではない、
という突っ込みはやめておいて、
調子にのっている友人に他の点を攻めてみた。

俺「でも一度見ようとして諦めて、
結局普通に成仏させて終わった訳だな」

単純な友人は少しカチンときたらしい。

それでか、渋々とこんなことを言った。

友人「実を言うと、見えなかった訳じゃない」

また強がりを、と思いつつ
嫌味半分で聞いてみる。

俺「そら凄いねぇ、
どうやって見たんだ?
それで一体何が見えた?
死んだ人の未来には」

友人「直に見た。
死んだ人を直視なんて、
二度としたくないけど。
次やったら、私死ぬかも」

ちょっと後悔してるような素振り。

死んだ人の目の奥を覗き込むことなんで、
俺にはできない。

そしてこう言った。

友人「何が見えたかは言えない。
正確に言うと、覚えてない。
きっと覚えていてはいけないことだったと思う。
生きている人間が知ってはいけないこと。
生きている世界にある言葉では、
表現できないことだと思う」

長い付き合いの友人は、
そう言って話を締めくくった。

そして講釈代とか言って、
その日の飲み代を奢らされた。

「跳ぶ女」

大学生の頃、一人暮らしをしていた。

6畳の1Kで、2階建てのアパートの1階に住んでた。

部屋自体にはそれほど不満はなかったが、
上の部屋の住人に問題があった。

とにかくうるさい。

安アパートなので足音響くのは仕方ないが、
それにしてもドン!ドン!とよく聞こえていた。

たまにキレて、音が聞こえた時に
天井をたたき返してやったこともある。

掃除機の棒の部分とかで。

すると音は止むんだが、
しばらくするとまた聞こえてくる。

音はだいたい夜の11時から12時くらいに聞こえた。

ひどいときは深夜2時~3時頃にもあった。

5分~10分くらい続いたと思ったら止んで、
2、30分してまた聞こえてくる。

よく聞くと、何か飛び跳ねてるような音だった。

部屋中、端から端まで。

あんまり続くので、
上の住人に文句言いに何度も行った。

でもいっつも出てこない。

昼間でも、夜でも。

音がした直後に行ったこともあるけど、完全無視。

まあ日付が変わる時間だから出てこないのもわかるが。

半年たって、我慢が限界に達した。

とにかく頻繁にあったんでムカついて、
中の住人が何やってんのか気になり出した。

それである日、確かめてみることにした。

ドアスコープってあるだろ、中から外が見えるやつ。

ドアについてたやつは安物だったから、
ドライバーでこじ開けられるんじゃないかと考えついた。

つまり、音が聞こえてる間に
スコープを外してのぞいてやろうと。

ていうか犯罪だろ……orz

けどその時はマジムカついてて、
俺も普通じゃなかったんだと思う。

夜、音がしだした時にこっそり2階へ向かった。

マイナスドライバーを使ってスコープを外し、
中を見た。

中で、女が跳んでた。

若い女だった。

髪は腰よりちょっと上くらいまでの長さ。

そいつが飛び跳ねるたびに、
髪の毛がフワッと舞い上がった。

その光景にもびびったが、
さらにゾッとしたのは女の表情。

笑ってた……。

すげー満面の笑顔だった。

そいつが、人間なのか幽霊なのかもわからなかった。

でも、どっちにしてもロクなもんじゃない。

中の女に気づかれないよう、
そーっと部屋に戻った。

部屋に入ると、
まだドン!ドン!と音が響いてた。

そこにいたくなくて、
ファミレスで1晩過ごした。

それからすぐに引っ越した。

その後のアパートのことは何も知らない。

引っ越すとき大家に聞いたら、
2階には2年前から女子大生が住んでいるそうだ。

でも、髪型はショートカットだったといっていた。

「合コンにて」

当時合コン番長だったオレは
2対2のガチ合コンを行った訳。

オカルト大好きっ子のオレは
そんな話を軽いジャブの様に軽く振ってみた。

するとそのコ(もう可愛かったかどうかは覚えて無し)は

゛そう言えば...."

とあるテープの話をしてくれた。

そのテープ(その当時は音楽テープ・歳がばれたな…)は
ドリカムのテープで
二人の愛をスローバラードで唄う曲な訳。

それに変な声が入ってるという。

しかもはっきりと。

さらにそれを持ってるという訳だ。

はっきり言って合コンそっちのけ。

「そのテープ貸してくれ!」

とその子に嘆願した訳さ。

友達の車と4人で
そのテープを持っている子の家まで行って
当然ブツを借りたのさ。

そんで早速その子
(確かもういらないからあげると言われた)
から貰ったテープを車の中で聞いてみた次第。

吉田美和の唄い声が曲に併せて心地よく流れていく。

曲はメインの箇所から間奏へ…。

途中で音が切れる、
というか自然に切り替わるといった方が正しいかも。

当時のテープって
音を録音する時って多少《ブツッ》って入るんだよね。

ところがその音は間違いなく入っていなかった。

その子が音楽関係では無いのは確かなので
そんなに綺麗に編集出来る筈が無い。

その音はその内
雑音が入ったモノに変わっていく。

そして....

子供が出来ても降ろして....

雑音の中からボソッと、
でもはっきりした声で聞こえてきた。

暫くまた雑音が聞こえたかと思うと
かなりスムーズに曲に戻って行った。

それを友達と聞いた俺は二人絶叫したよ。

そのテープを持ち帰ったオレは、
何だかんだと怖い物好きなので
家で聞いてみる事に。

部屋に戻ってデッキを起動、
早速テープを差し込んでスイッチを押した。

ところが....

声が変わってるんだよ。

「子供を返せよ......」

男の声。

あれ?

先は女の声だったのに
と同時に開いていたドア(相当楽しみにしてたので開けッぱ)が
急にバタン!!と勢い良く閉まった。

その部屋には東向きに窓があった訳だが
その窓ガラスに白い影が、
女か男かは解らなかったが手と顔の輪郭から多分男かな…。

覗いてるんだよ。

しかも2階だから覗けるわけ無いんだよ。

ええ、さすがに絶叫して
近所の友人宅に(夜中2時)逃げ込んだよね。

実はこのテープ
女の子から貰った時に
こんな事言っていたんだよ。

そのテープはその子に知り合いのカップルが居たんだけど
交際のもつれから女の子自殺しちゃったらしいんだ。

どういう経緯かはその子知らないんだけど、
その女の子はドリカムが好きで
合コンで知り合った子も
それがきっかけで友達になったから
遺品としてそれを貰ったらしい。

そしたらこんなモノが
(そいつも合コンで知り合っただけの男に
そんなもんあげるのもどうかと思うが....)入っていたと。

残念ながら他に貸したらもう帰って来なかった。