<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>可愛くて仕方ない

中学生だった頃、
友達が出来ない訳ではないし
成績もめちゃくちゃ悪いわけでもないけど
なぜか浮いてた。

友達はできても
気が付いたらそんな関係は消えてる感じ。

なんとなくいつも一人でいた。

ある日放課後
公園で一人ぽつんとブランコに座ってた。

家庭環境があまりいいわけじゃ無かったから
多分家に帰りたくなかったんだと思う。

そしたらふいに綺麗な女の人が

「何してるの」

って喋りかけてきてくれたんだ。

とりあえず

「ちょっと一休みしてるんです」

と答えた。

そこからその人は

「悩みでもあるの」

とか色々聞いてくれて、
なんとなくもやもやとしてた気分が晴れた。

門限になったから帰ります
って言って帰ろうとしたら
その人は

「また来る?」

と聞いてきた。

俺は人のほとんど来ない静かな公園が
まぁまぁ好きだったから

「多分来ます」

とだけ言って
その日はそのまま帰ったんだ。

次の日も、
そのまた次の日も女の人は公園に居て、
俺と話してくれた。

相変わらず友達とは微妙だし
成績も大して上がらないけど
同級生と居るより
その人と居るほうが楽しくなってた。

話す内容は
悩み事とか好きな食べ物の話とか
別にふつう。

でもそれが楽しかった。

ある日を境に
その女の人は突然来なくなった。

冬の雪が降ってて、
風が死ぬほど冷たい日だったから
さすがに居ないのかな、と思った。

だけど何日たっても
その人は来なかった。

引っ越したのかと思って
その公園の近所をうろうろしてたら
偶然近所のおばさんと遭遇した。

こんな所で何してるの、
と聞かれたから
最近ここに来ない人が居て、
その人を探してるみたいなことを言ったはず。

そしたらおばさんが

「もしかしてそれ美人さんやったやろ?」

って聞いてきた。

だからその人の特徴をそれとなく伝えたら、
そのおばさんは一瞬近所の様子を気にするようなしぐさをしてから

「その人ね、
多分そこの角に住んでた人やわ」

みたいなことを言った。

しばらく聞いてたらおばさんはなんと

「その人つい最近人殺しかけて
親戚の人に田舎に帰されたんや」

ってヒソヒソ声で言ってきた

覚えてるぶんでは、
よく話してくれる中学生ぐらいの男の子が
可愛くてかわいくて仕方ないみたいなことを言ってたらしく、
それぐらいの子を見ると
可愛さのあまり首を軽くしめかけてしまうらしかった

親戚一同が集まった日に、
俺によく似た子が居たみたいで、
その人は親戚の前で首を軽くしめてしまったらしい。

そして親戚に「危ない」と判断されて、
田舎に帰されたんだとか…

綺麗でおだやかな人だったから、
そんな事があったんだと思うと本当に怖かった。

やっと長続きする良い友達できたのかなと思ってただけに
当時はショックだった。

また次の話でお会いしましょう。