<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>鳴るPHS

病院にヘルパーとして勤めていた時の話

当時創立一年というその病院は、
できた当初からスタッフの間で何かと噂があった

私もそんな話はよく耳にしていたけれど、
怖がってたら夜勤できないしと思い、
あまり気には止めてなかった

そんなある日の夜勤。

私以外にヘルパーのAさん、
看護師のBさんは、
いつもの様に夕食後の業務を一通りこなし、
ナースステーションで一息ついていた。

時間は夜9時を過ぎていたと思う

その後、
10時からAさんが休憩をとるということで
一時その場を離れ、
部屋には私とBさんの2人きりになった

その日は患者さんからのコールも少なかった為、

「今日は平和だね~」

などと話していた時、
突然Bさんの持ってたPHSが鳴った
(補足だけど、PHSは院内専用で、
ナースコールに対応してる他、
当直医、別棟の看護師と連絡がとれ、
通常夜勤の看護師のみ携帯している。
その他ナースステーションには
外来とPHSを兼用している本体の電話機がある)

Bさん「もしもし」

すぐに出るBさん。

しかし応答が無かったのか、
その後何度か呼びかけた後電話をきった

私「コールじゃないですしね。
ランプが光ってないし」

Bさん「他の看護婦が間違ってボタン押したのかも」

念の為、
病室を一通り巡回してみたが、
特に変わった様子はなく、
私達は再びナースステーションに戻った

Bさん「まぁ、何かあったらまた掛かってくるよ」

その場はそれで終わった

0時になってAさんが休憩から戻って来た

その後私とAさん、Bさんは
それぞれ患者さんのケアにまわり、
再びナースステーションに戻ってきたのは1時位だった

1時半から休憩に入る私は、
まだ少し時間があった為、
残りのカルテの記入をしていた

そんな時、
またBさんのPHSが鳴った

すぐに出るBさん。

しかしまた応答がないのか、
もしもしを繰り返している。

ナースコールのランプは光っていない

Bさん「もう何なの!」

PHSを見つめるBさん

Bさん「何か番号でてるんだけどさ」
(さっきはうっかりしてて2人とも忘れてたんだけど、
PHSは呼んだ人の部屋番号が出るようになっている)

私「貸してください」

見れば番号が表示されている。

でも部屋じゃなく、電話番号だ

横から覗きこむAさん

Aさん「何かみた気がするんだけど…何だっけ」

その一言がきっかけで、
私は分かってしまった

私「Bさん、これ、この部屋の電話です」

指さした先の電話機には、
PHSから掛かってきた番号と
同じ番号のシールが貼られていた

もうその後は
3人とも大パニックだった。

私もBさんも当然休憩に入らないし、
トイレ行くにも3人一緒

BさんはPHSを持ちたがらなかったから
代わりに持ったりしてさ

早番のヘルパーさんが来た時は
3人で抱きついた

「朝だ~朝が来たよ~」

ってね

念の為、
後で当直医と別棟の看護婦に聞いてみたけど、
やっぱり知らないと言われた

結局何だったのかよくわからないが、
私はそれがきっかけで
暫くその後も夜勤で休憩に入れなかった

また次の話でお会いしましょう。