<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>マテヨ

現在都内で独り暮らししてるんだが
この間の体験をひとつ。

うちのアパートは東側の通りに面していて
俺の部屋は二階の角部屋、
うちの窓のすぐ下に細い道が通っている。

その夜は夏の終わりの比較的涼しい夜で
カーテンも窓も全開で寝てたんだ。

深夜2時半くらいに
ふとある音で目が覚めた。

女の声で歌が聞こえたんだ。

歌と形容していいのかも判らない甲高い声が
外から遠慮もなく響いていた。

ハァアァアァンマテヨーー
ハァアァアァンマテヨーー

例えるなら
かごめかごめのようなあんな感じのテンポ。

多分待てよって言ってた。

びっくりして窓の下を見たら
俺の部屋から数十メートルのところで
女が歌っている姿が街灯に照らされていた。

髪の長い女が
俺の部屋と反対方向を向いて
かなりの声量で歌っていた。

その声がとにかく高くて高くて
真夜中の閑静な住宅街に
何の遠慮もない大声だったから余計に怖かった。

女はあやふやなテンポで

ハァアァアァンマテヨマテヨ
ドコニイルウゥドコニイルゥゥウ

みたいなこといってた。

気味が悪くなり
女に気づかれないように
窓とカーテンを締めようとしたら声がピタリと止んだ。

なんだったんだよと思って布団にくるまった時、
表の階段をすごい勢いでかけ上がる足音が聞こえた。

古アパートの鉄階段だから
ダダダダダダダン
とそりゃあすごい音が響いた。

俺は鍵は閉めたかと冷静に考えていた。

俺の部屋の前で
足音がぴたりと止み、
やべーよアイツ来たんじゃと起き上がった次の瞬間、
ドア下の空気穴から

マテヨーーーマテヨーーー
ドコニイルゥゥウと高い声が響いた。

また次の話でお会いしましょう。