<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

MENU

<最怖>物置部屋

私がまだ幼かったころの話。

母方の親戚が祖母の家に集まった。

私は従兄弟たちと祖母の家でかくれんぼをして遊んでいた。

祖父母の家の二階には物置部屋があり、

その部屋の奥に高さ1メートル程の小さな扉があった。

その扉は頑丈な錠前がかけられていてた。

祖母にその扉のことを尋ねると、
扉の奥は納戸で、ずいぶん昔に鍵を無くしていらい開かずの間になったそうだ。

「どうせ中にはガラクタしかないからわざわざ開けるものねえ」と祖母は言っていた。
昼間でも薄暗い物置部屋は隠れ場所の宝庫で、
私はその扉の手前に置いてある古びたソファーの後ろへ身を隠していた。

床に這いつくばり外の様子を伺っていると、
うっすらと埃の積もった床に、あるものを発見した。

それは私の付けた足跡とは別の人の足跡。

その足跡は子供の私の足の半分にも満たない大きさだった。

小さな足跡は物置部屋の外へ向っていた。

その足跡の出所をたどると、鍵のかかった例の小さな扉からだった。

「この家には座敷童子がいる」そう思った私は、一目散に一階へ降り皆にその事を伝えようとした。

ドタドタと階段を降りてきた私を皆が制した。

母の妹の赤ちゃん(私の従兄弟)が今寝付いたばかりだから静かにしなさいと。

布団のうえですやすやと眠る赤ちゃんを、皆が笑顔で眺めていた。

しかし私はその時気付いた。

赤ちゃんの足の裏が異様に黒くすす汚れているのを。

また明日の19時にお会いしましょう。