<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>嫌なタクシー

以前勤めてた会社で
九州に出張行ったときのことなんだけど、
泊まってたホテルの近くの繁華街に、
夕食を兼ねて一人で飲みに出かけたんよ。

で、その帰り。

ほどほどに酔っ払ったから、
ホテルに帰ろうとタクシー拾って、
2~3分乗ったところでおかしなことに気づいた。

なんかタクシーの運転手が
ずっと小声でブツブツ言ってるのね。

最初はこっちに話しかけてるのかなと思ったんだけど、
面倒だから聞き流してた。

でもよく聞いてみると、
どうも独り言で訳のわからないこと言ってる。

よく覚えてないんだけど、
なんか階段を上がったら危ないだとか、
電池が切れるから直進(?)するとか。

すまん、
自分が説明するとなんか意味ありげだけど、
本当に意味不明の内容だったんだ。

そんなんだから、
うわーこの運転手ソッチ系の病気の人だよとか思いながら、
でも乗っちゃったし
とりあえず道も間違えてないようだったから、
そのまま乗ってた。

そんなに遠いところじゃなかったから、
ホテルにもすぐ到着。

お金を払う段階で変な対応されたらどうしようとか思ってたけど、
そのときだけは何事もなかったかのように、
正常な人と変わらないやり取りだった。

ちょっとまじまじと顔を見ちゃったけど、
いたって普通だったし。

タクシーから俺が降りると、
そのままタクシーはドアを閉めて走っていったんだけど、
ヤバいことに気づいたのはそのとき。

ウィンドウごしにタクシーの中を見ると、
さっきまで俺が座ってた横(つまり運転席の真後ろの後部座席)に、
中年の女の人が乗ってるんだ。

さっきまで俺しか乗ってなかったんだから、
誰もいるはずないのに。

なんか主婦が
久々のお出かけのために似合ってないスーツ着た、
って感じの格好だった。

顔はすごい無表情。

そいつがずっと、
運転席の方を向いたまま座ってたんだ。

一気に酔いが冷めて鳥肌立った。

怖くてその日は電気つけっぱなしで風呂にも入らず寝たけど、
結局その後はなにもなかった。

でも未だにあれがなんだったのか分からない。

また明日の夜にお会いしましょう。