<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>のろけ

大学生の時だな

友達Aに遠距離の彼女が出来たらしくて、
まぁ毎日のろけ話のウザいことウザいこと。

そんである日、
Aの家で遊んでた時のこと。

午前2時頃だな、
Aが眠気に負けて寝落ちしたんだ。

すると俺と同じく
Aののろけ話に辟易してた別の友達Bが、

「Aの携帯からAの彼女にイタ電しようぜ」

って言い出した。

今考えるとかなりDQNな行動だし、
反省もしてるんだが、
お酒が入ってたのもあって、
とにかくその時は俺もノリノリだったんだ。

Aの携帯をこっそり開いて、
とりあえずはメールでも見てやろうと
受信ボックスを開く。

もうね、
Aの彼女の名前がずらーっとね。

ちょくちょく摘まんで読んでみたところ、
甘々なメールばかり。

送信ボックスも見た。

これまた甘々なメールの数々に
俺とB爆笑。

同時に嫉妬の炎が俺達の心の中に燃え上がり、
これはもう本当にイタ電するっきゃないとなった。

何故か着信履歴には
Aの彼女の名前が無かったので、
アドレス帳から探し、発信。

出るかなー、
なんてワクワクしてたところ、
部屋に謎の着信音が鳴り響いた。

「…お前の携帯?」

Bは言う。

「いや、俺のじゃないよ、
Bじゃない?」

その時Aの部屋にいたのは、
俺とAとBの三人だ。

俺の携帯じゃない。

Bの携帯でもない。

Aの携帯は今俺が持ってる。

この部屋に
もう一台携帯がある筈は無いんだ。

Aの彼女にかけた途端に鳴り出した、
謎の携帯。

これが指し示す事実は、
まぁ、一つしか無いよな。

音の出所を探す。

Aがいつも持ってる鞄の中から音がしていた。

開けてみると、
水色の携帯が一台。

恐る恐る開く。

画面には着信の表示。

Aの名前が出ていた。

「…こいつ何してんだよ」

Bがマジで引いてる。

俺もぞっとして、
酔いが醒めたわ。

幸い、Aは起きなかった。

Aの携帯二台からそれぞれ発信、
着信履歴を消し、
何事も無かったかのように翌朝も振る舞った。

全然眠れなかったけどな。

それ以来、
なんとなくAとは疎遠になっていったけど、
あれからも何度かのろけ話を聞いた。

大したこと無い話なんだけど、
俺的には本当に怖かったです。

また次の話でお会いしましょう。