<最怖>この世で最も怖い話まとめ

この世で最も怖い話をまとめています。毎日19時20時21時に1話づつ投稿。あなたを恐怖のどん底に落し入れます。朗読もはじめましたのでそちらもどうぞ。

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<最怖>爺ちゃんがやってくる

今から5~6年前

俺が22~23辺りの時に体験した話

ある日の早朝
祖母から家に電話が来た

『じいちゃん家事で焼けてまった!』

突然の事でわけがわからなかったんだが、
要約すると祖父が寝タバコをして火を消し忘れ
布団と一緒に焼けてしまったらしい。

電話では祖母の後ろから祖父の

『救急車呼べー』

という声が聞こえる。

これは俺が聞いた爺ちゃんの最後の声となってしまった

俺たちは祖母が救急車も呼ばずにいたから
軽症かと思っていたわけだが、
心配になった母さんが父さんを引き連れて祖
父のところへ向かうと、
爺ちゃんはかなり焼けた状態。

この対応の遅れは
事件性を疑われ刑事まで来たんだけど、
祖母が痴呆気味だったから
うやむやとなった
(現在の祖母はロボトミー状態の完ボケ)

爺ちゃんは病院へ搬送されたが
全身の半分近くを焼かれており、
見舞った妹と母さんが昼に病院を去る頃には
肌の一部が緑色になり始めていたとの事

なにがなんだがわけわからん日だった。

夕方病院から連絡があり、
祖父が亡くなったと連絡が来た


爺ちゃんの家に俺たち家族、
母さんの知り合い、
近所の親族が集る

爺ちゃんの体は焼けただれて
汁がところどころ滲み出て
非常に無惨な姿だった。

数時間後、
俺だけ家に独りで帰って
地上波で再放送されていた
バンドオブブラザーズを見ながら
そのまま就寝したと記憶している

後日の夜
爺ちゃんの家には
遠方の親族も集まりだした

昔話に華を咲かせる親族たち。

死因に関しては誰も触れず、
親族のほとんどもハッキリわからないが
触れない方が良いという雰囲気だったな

あんな無惨な姿となったのに

『好きな酒とタバコいっぱいやれて死んだんだから
幸せだったべ』

とキレイにまとめようとする雰囲気に嫌気が差した俺は
独り違う部屋へと移動した

座っていると妹(当時19だったか20)が俺のところに来て

『うぅう…という呻き声が聞こえてきた』

と言い出した

母さんも聞いたらしく、
妹は青ざめて母さんは涙目状態

うんうん
前日、まだ生きている爺ちゃんの無惨な姿を病院で見て
二人はショックを受けたのだろう。

俺はそう思い
頭ごなしに否定はせず、
妹や母へ

『そうかそうかー』

とテキトーに返事をした

数分後
俺と妹は二人で部屋に座っていた。

しっかしエライ事になったもんだなー
と思っていたその時

バーン!

窓が外れるというぐらい凄まじい音がした

???

ビックリして妹と目を合わせる。

誰だ壁を外から叩いてるバカは!
とムカッとしながら思ったが

バーン!
バーン!
バーン!

明らかに部屋の中から強く壁を叩く音だった。

あまりの叩く強さに窓が揺れている

しかし俺と妹以外には誰もいない。

わけわからん事態に俺はビビった

『おい、早く呼んでこい』

立ち上がり、
妹は母さんと父さんを呼びに向った。

俺は座ってたそのまま待機

ボクシング経験があり
勇敢な男だと自負していたが、
突然の出来事にビックリした俺は
腰が抜けて立てなくなってしまったのだ!

これは呻き声もマジなんじゃないか…

あれだけの轟音がしたのに
真横の部屋にいた親族は無反応。

俺と妹にしか聞こえていなかったようで、
ただならぬ気配を感じてきた俺たち家族は
一連の出来事を親族には伝えずにいた

その日の夜は親父の妹家族が来たので
俺、妹、母さんは帰宅する事に

『じいちゃんボンネットに乗って付いて来てるかもなー』

と運転しながら冗談を飛ばす俺

家についたが
恐怖で二階の部屋には居られなかった。

結局、居間で母、妹と並んで三人で寝る事に

母さんと妹はあっさり眠りについた

俺だけ取り残された気分だ

目を開けて天井を見ていたその時

バアァァーン!

凄まじい音がして俺は飛び起きた。

誰かが風呂場のドアをおもいっきり叩いた音だ

俺は黙って風呂場の方を見つめていた。

誰もいないが
きっと爺ちゃんがいるのだろう

凄まじい音だったが
母さんと妹は寝たまま。

たぶん俺にしか聞こえていなかったんだろう

爺ちゃんは死ぬ際の苦しみを理解してもらえずにいた事に
怒っているのではないだろうか?

恐怖と怒りで俺は親父に電話した

『爺ちゃん来たぞコノヤロウ!
寝れねーべやコラ!』

親父は呻き声も壁の音も
自分では聞いてないので戸惑っていた

まだ1時過ぎだったので
テレビをつけた

とてもじゃないが怖くて怖くて眠れない

だがいつの間にか俺は眠りについていたようだ

ドッ

ドッ

半分眠っていたが
俺は凄まじく不快な思いをしていた。

誰かが俺の枕の近くをずっと歩いてやがる。

いい加減にしてくれー
と寝惚けながら思っていたら
耳をかすめるように足を下ろされた

『あぁぁ…うぅ…』

情けない声を出し
半泣きになりながら起きた。

明るくなりはじめて
5時だったか6時頃だったな

母さんを起こして出来事を伝える。

誰かが起きている事に安心した俺はそのまま寝たんだが、
再び起きた時には凄まじい腹痛に見舞われて死にかけ状態

たった一夜の恐怖体験に殺られてしまったのだ


病院にいったが霊現象などとは言えず、
精神的なモノと診断されて終了

爺ちゃんの家で通夜(たしか通夜)。

坊主がごちゃごちゃ唱えてる最中、
後ろからブツブツ親族や知り合いの話す声が聞こえてきた

暇なのはわかるが
不謹慎な野郎共だ

しかしうちの親父までキョロキョロしてやがる

終わった後聞いてみると、
親父は壁の向こうから
ガサガサと何かを漁る音が聞こえていたとの事。

ブツブツ話していた一部親族も
同じ音が聞こえていたから
おかしいねと話していたらしい

音が聞こえてきた場所

ガサガサという音

そこは祖母が祖父のウイスキーを隠す場所で
たまに生前の祖父が探してカザゴソしていた

死んでからも酒を探す爺ちゃんには
ちょっと笑えたな(笑)

他にも色々あった

親族のおばちゃんが誰もいない部屋に呼び掛けたり
(誰かが部屋に入るのが見えたらしい)

爺ちゃんの家の玄関ドア(横に開ける古いタイプ)が
ザアァァーって開く音がしたのに誰もいなかったり。

ハッキリ玄関が開く音がして
誰かが来たとみんなで顔を合わせたのに
来客どころかドアすら開いてないのは
ホント不思議だったな

全てが終わっても
また何かが起こるんじゃないかという不安は消えず、
1ヶ月近くはテレビ&電気&カーテン全開で寝てた

また次の話でお会いしましょう。